NIPT(Non-Invasive Prenatal Testing:新型出生前診断)とは妊婦の血液を採り、その中に混入する胎児の細胞から染色体異常かどうかを調べる検査です。現在のところ13・18・21番染色体の異常が99%の精度で判る準確定診断です。
→ 確率診断と確定診断
数日で結果が判ります。血液を採るだけなので、流産のリスクはありません。費用は10〜20万円程度です。妊娠10週頃から受けられます。
NIPTの精度は妊婦の年齢に関わりなく、感度が99.1%、特異度が99.9%です。しかし、陽性的中率と陰性的中率は妊婦の年齢ごとに異なるので、注意する必要があります。
→ 感度・特異度・陽性的中率・陰性的中率
NIPTの陽性的中率は20代の妊婦ならば25〜50%、30代ならば50〜90%、40代ならば90〜99%です。そのため、陽性と判定されても実際には異常がないことも多いので、NIPTで陽性と判定されたからといって、陽性という言葉に狼狽し、慌てて中絶しないように注意する必要があります。絨毛検査か羊水検査で結果を確定させることを強く推奨します。
NIPTの陰性的中率は20代の妊婦ならば99.999%以上、30代ならば99.99〜99.999%、40代ならば99.9〜99.99%です。そのため、陰性と判定されればその結果を信頼してもいいでしょう。