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胎児に障害が見つかったとき

ダウン症は家族を苦しめる

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その他


社会を改善しても家族は苦しむ

以下のグレーの文章は他のページと重複している文章なので、すでに他のページで読んでいる人は読み飛ばしてください。

以下のダウン症とは完全型と転座型だけを指し、モザイク型は含みません。また、以下の記述は症状や性質がダウン症と似た他の障害にも該当します。しかし、発生頻度が高い主な障害の中ではダウン症だけが該当します。

→ 完全型・転座型ダウン症
→ モザイク型ダウン症

社会のあり方が原因で苦しんでいる人がいます。

たとえば、手足や内臓、耳などの知的障害ではない身体障害者が苦しむのは社会のあり方が原因です。身体障害者に配慮していない社会が問題なのです。社会を改善してバリアフリーを整備すれば問題は解消するでしょう。

また、部落差別や民族差別、国籍差別、性別による差別、外見による差別、マイノリティ差別などの被差別者が苦しむのも社会のあり方が原因です。被差別者を差別している社会が問題なのです。社会を改善して差別をなくせば問題は解消するでしょう。

身体障害者や被差別者の苦しみは社会を改善すれば解消するので、一日も早くバリアフリーを整備し、差別をなくして身体障害者や被差別者が苦しまなくて済む社会に改善する必要があるでしょう。

社会のあり方が原因で身体障害者や被差別者が苦しんでいるのだからダウン症の家族が苦しむのも社会のあり方が原因だと言う人がいます。しかし、それは間違いです。ダウン症の家族が苦しむのは社会のあり方が原因ではありません。少なくとも社会のあり方だけが原因ではありません。どれだけ社会を改善し、ダウン症の家族に対するサポートを充実させてもダウン症の家族の苦しみは解消しないのです。

どれだけ社会が交通事故の被害者に対するサポートを充実させても交通事故で大怪我を負った人の苦しみは解消しないのと同じです。

中学生になっても学校の送り迎えが必要になることやひとりで外出できないこと、ひとりで留守番できないことがあり、公共の場所でウーウーとうめきながら走り回ることやニタニタと笑いながら性器や肛門をいじくること、口を開けてベロンと舌を出しながらバタバタと手足や頭を振り動かすこともあるので、家族が苦しむことになります。

症状が重いと成人後も食事のたびに手伝ってあげなければならないことや入浴のたびに身体を洗ってあげなければならないこと、トイレのたびにお尻を拭いてあげなければならないことがあり、部屋で大便を漏らして衣類や床を汚すことや入浴中に大便を漏らして浴槽の湯を汚すこと、就寝中に大便を漏らして寝巻や寝具を汚すこともあるので、家族が苦しむことになります。

退行や若年性アルツハイマーを発症して凶暴になって暴れることや机や椅子を叩き壊すこと、家族に暴力を振るうこともあるので、家族が苦しむことになります。

→ 早ければ青年期にも始まる退行
→ 家族に暴力を振るうこともある

外出中に地面にしゃがみ込んで動こうとしなくなることや成人後も手をつないで歩かなければならないこと、同じことを何度教えても全然覚えてくれない(理解してくれない)こと、家族(特に異性)の身体をベタベタと触ろうとすることもあるので、家族(特に女性)が苦しむことになります。

親がダウン症にかかりっきりになる必要が生じるので、親の手が他の兄弟にまで回らなくなります。そのため、兄弟は通常ならば受けられたはずの親からのサポートを受けられなくなり、辛い思いをすることになります。

→ 親の手が回らなくなる

身体障害者や被差別者は周囲の人に実害を与えるわけではありません。しかし、ダウン症は存在しているだけで家族に実害を与え、数十年もの長期間にわたって家族を苦しめ続けるのです。そのため、その違いは大きく、根本的に性質が異なるので、同列で語るわけにはいかないのです。

同じ細菌だからといって、人に有益な乳酸菌と有害な病原菌を同列で語るわけにはいかないのと同じです。また、同じ昆虫だからといって、人に無害なセミやチョウと有害なハチやアブを同列で語るわけにはいかないのと同じです。

→ 身体障害者や被差別者とは同列では語れない

国や自治体がダウン症を引き取り、家族がダウン症と同居しなくて済む制度を確立すればダウン症の家族の苦しみは解消するでしょう。しかし、実現は困難でしょう。少なくとも家族がダウン症と同居しなければならない限り、どれだけ社会を改善してもダウン症の家族の苦しみは解消しないのです。