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産んでもいい障害


性染色体XXY/XXモザイク

性染色体XXY/XXモザイクとは【図5】のようにクラインフェルター症候群と通常の女性の細胞が混在する性染色体異常です。女性か男性、ときには半陰陽になることもあります。

→ クラインフェルター症候群
→ 完全型・モザイク型・異常率

【図1】がクラインフェルター症候群、【図2】が通常の女性の染色体構成です。

【図1】クラインフェルター症候群


【図2】通常の女性


【図3】が完全型クラインフェルター症候群、【図4】が通常の女性、【図5】が性染色体XXY/XXモザイクの身体を構成する細胞です。

【図3】完全型クラインフェルター症候群


【図4】通常の女性


【図5】性染色体XXY/XXモザイク


最大の特徴は性別の不確定性です。というのは、【図5】のように女性型と男性型の細胞が混在しているからです。大半が不妊か不妊傾向になります。知能は原則として正常です。小さなうちはもとより成人後も本人も家族も気付かないこともあります。

XXYの細胞の比率が高いほどクラインフェルター症候群、XXの細胞の比率が高いほど通常の女性に近い症状になり、構成比率が均衡していると半陰陽になることもあります。

性染色体XXY/XXモザイクは自立できるので、家族を苦しめるわけではありません。学校の送り迎えが必要になることやひとりで外出できないこと、ひとりで留守番できないことがあるわけでもありません。

そのため、当サイトでは性染色体XXY/XXモザイクは産んでもいい、たとえ半陰陽でも産んでもいいと判断します。出生前診断で性染色体XXY/XXモザイクと判定されたからといって、染色体異常という言葉に狼狽し、慌てて中絶しないように注意する必要があります。

性染色体XXY/XXモザイクかどうかと大体の構成比率は絨毛検査や羊水検査で判ります。しかし、XXYの細胞の比率が極めて高いとクラインフェルター症候群、XXの細胞の比率が極めて高いと通常の女性と判定されることもあります。

→ モザイク型の検出精度と限界