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産んでいいドットコム 〜 出生前診断

胎児に障害が見つかったとき

出生前診断の概要

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染色体異常


完全型・モザイク型・異常率

完全型とは全ての細胞が染色体異常、モザイク型とは染色体異常と通常の細胞が混在する状態を指します。ターナー症候群を例に説明します。

→ ターナー症候群

人の身体は無数の細胞から構成され、ひとつの細胞の中に通常は46個(染色体異常ならば45〜49個)の染色体があります。通常は【図3・4】のように身体を構成する全ての細胞が同じ染色体構成になります。しかし、まれに【図5】のように異なる染色体構成の細胞が混在することがあるのです。

【図1】がターナー症候群、【図2】が通常の女性の染色体構成です。

【図1】ターナー症候群


【図2】通常の女性


【図3】が完全型ターナー症候群、【図4】が通常の女性、【図5】がモザイク型ターナー症候群の身体を構成する細胞です。

【図3】完全型ターナー症候群


【図4】通常の女性


【図5】モザイク型ターナー症候群


【図3】のように全ての細胞が染色体異常ならば完全型、【図4】のように全ての細胞が通常ならば通常型、【図5】のように染色体異常と通常の細胞が混在していればモザイク型になります。

そのとき、染色体異常の細胞の比率を異常率と呼びます。たとえば、100個の細胞のうち30個が染色体異常ならば異常率は30%になります。異常率が0%ならば通常型、1〜99%ならばモザイク型、100%ならば完全型になります。異常率が低いほど症状が軽くなります。

【図6】が通常型、【図7〜9】がモザイク型、【図10】が完全型のイメージ図です。

【図6】異常率0%


【図7】異常率25%


【図8】異常率50%


【図9】異常率75%


【図10】異常率100%


モザイク型かどうかと大体の異常率は絨毛検査や羊水検査で判ります。しかし、異常率が極めて低いと見落とされることがあり、極めて高いと完全型と判定されることもあります。

→ モザイク型の検出精度と限界