以下の
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以下のダウン症とは完全型と転座型だけを指し、モザイク型は含みません。また、以下の記述は症状や性質がダウン症と似た他の障害にも該当します。しかし、発生頻度が高い主な障害の中ではダウン症だけが該当します。
→ 完全型・転座型ダウン症
→ モザイク型ダウン症
ダウン症が生まれると家族がどういう影響を受けるか、実際にダウン症がいる家庭はどういう状態かを調べるためにダウン症の親の言葉やブログを参考にする人もいるでしょう。しかし、それらの言葉やブログを鵜呑みにするのは危険なので、注意する必要があります。
ダウン症が生まれてよかった、生まれて来てくれてありがとう、いろいろ学べた、癒されたというダウン症の親の言葉をときどき聞きます。もちろん、ダウン症の親が嘘を語っているのではありません。しかし、それは必ずしも本心ではなく、建前的な要素が含まれているのです。
ダウン症が生まれてよかった、生まれて来てくれてありがとうという言葉は内心ではダウン症には生まれてほしくなかった、今からでもダウン症の出産を取り消したいと思っていてもその思いを公式の場で口に出すと人格を疑われるので、口に出すわけにはいかないのです。
→ 本当の理由は口には出せない
ダウン症が生まれてよかったですかと質問されても少なくとも公式の場では生まれてよかったと答える以外には事実上の選択肢はないのです。ダウン症には生まれてほしくなかったとは答えるわけにはいかないのです。そのため、内心でどう思っているかに関わりなく、公式の場ではダウン症が生まれてよかったと答えることになるのです。
レストランでシェフや店員に当店の料理は美味しかったですかと質問されても少なくともその場では美味しかったと答える以外には事実上の選択肢はないのと同じです。面と向かって不味かったとは答えるわけにはいかないのと同じです。
ダウン症が生まれてよかったと答える親が多いというデータがあります。しかし、公式の場ではダウン症が生まれてよかったと答える以外には事実上の選択肢がない限り、そういうデータが出るのは当然なのです。
また、ダウン症は小さなうちは親の負担は小さく、通常の親とそれほど変わらないのです。将来やって来る苦しみがどれほど大きいかがまだ分かっていないので、ダウン症が生まれてよかったと答える親もいるでしょう。そのため、そのデータの信憑性は低く、鵜呑みにするのは危険なので、注意する必要があります。
いろいろ学べた、癒されたという言葉はその部分だけを見ればダウン症が生まれたことが、あたかもプラスかのように見えます。しかし、ポジティブな側面の裏には大きな苦しみというネガティブな側面があるので、注意する必要があります。
もちろん、ダウン症の親が嘘を語っているのではありません。しかし、ダウン症の親は全ての側面を均等に語っているのではなく、当たり障りがないポジティブな側面を中心に語り、核心に触れるネガティブな側面を語ることはほとんどないのです。
たとえば、公共の場所でウーウーとうめきながら走り回ることや部屋で大便を漏らして衣類や床を汚すこと、凶暴になって暴れることがあってもダウン症の親がそれを語ることはほとんどないのです。語らないというよりも語れないのです。
→ 早ければ青年期にも始まる退行
→ 家族に暴力を振るうこともある
→ ダウン症を産む行為は加害行為に該当する
もし、ダウン症が生まれたことが本当に幸せならばダウン症の親は誰ひとりとして以降の妊娠で出生前診断などは受けないはずです。しかし、実際にはダウン症の親の大半が以降の妊娠ではダウン症ならば中絶を覚悟で出生前診断を受けているのです。それが何を意味するかを考えれば一目瞭然でしょう。
そのため、それらの言葉やブログを鵜呑みにして産んでも大丈夫だと誤解し、うっかりダウン症を産むと親の自分だけではなく、兄弟や親戚まで苦しむことになるので、注意する必要があります。また、ダウン症の家族が苦しむのは社会のあり方が原因ではありません。社会を改善してもダウン症が生まれると家族が苦しむことになるのです。
→ 社会を改善しても家族は苦しむ